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はじめに
鹿児島はクライミング天国
どうもはじめまして、リバーサイドウォール鹿児島の西村と申します。リバーサイドウォール鹿児島が鹿児島市にオープンして2年目に入りました。まだまだ小さなジムで東京や大阪の立派なジムに比べれば見劣りする点も多いと思いますが、クライミングが全く盛んではなかった鹿児島市において高い家賃を支払いながらなんとか営業できたことは、鹿児島のクライマーの皆様にたくさん助けて頂いて感謝しております。
この度、2007年末に地元の金峰山のトポを発売することができました。このトポ完成の噂を聞きつけてたくさんのクライマーが鹿児島県を訪れました。圧倒的な岩場の質に皆が驚愕していかれます。それもそのはず、四段、五段という日本でも屈指の高難度グレードの課題がゴロゴロありまして、金峯山ボルダー図集に掲載されただけでも250本もの課題があります。簡単な10級程度の課題からメトセラゼーション五段まで多種多彩な課題があります。初心者からエキスパートまで楽しめる素晴らしい岩場だと思います。
もったいないことに鹿児島ではクライミングというスポーツの認知度が低いためにこの素晴らしい金峰山の岩場も一部の人にしか利用されてきませんでした。非常にもったいないことだと思います。もっとたくさんの方にクライミングを知って頂き、楽しんで、日々のトレーニング、練習に励んで欲しいと思います。時にはコンペや外岩セッションなどを通じてクライマー、ボルダラー同士の連携と交流をはかればもっともっと鹿児島のクライミング人口が増えると考えます。クライミングが鹿児島に根付き、文化という水準まで達して欲しいと願っております。
毎日、金峯山の岩場まで通えればそれが一番だと思います。しかし、お仕事をされている方、学生の方は毎日金峯山に通うことは不可能です。鹿児島市内にクライミングの練習ができるジムがあれば、1日1時間〜2時間でも練習ができて便利です。家にプライベートウォールを作っても練習する仲間がいなければモチベーション(やる気)を維持するのも難しいです。また、個人の家にあるプライベートウォールでは課題は自分で作るのでどうしても自分の得意な課題ばかりになって飽きてしまいます。リバーサイドウォール鹿児島では私もたくさん課題を作りますし、常連さんも課題を作ります。時には小山田大さん、尾川智子さんのようなプロクライマーの方に来ていただいて課題をセットしてもらうこともあります。いろんな人の課題があって、それは一つの芸術作品のような個性を持っています。そして、日々そういう多種多彩な課題を登ることによってクライミングの上手さが研ぎ澄まされていきます。
ジムに来ることにより、クライミングの仲間も増えていきます。月会員になれば、毎晩顔を合わせる人が増えます。そんなに大きなジムではないので休憩のときにちょっと話したり、一緒に課題を作ったりします。そういう中でだんだん打ち解けてきて、だんだん仲間になっていきます。今の社会だと学生と社会人の方が知り合う機会などそんなにたくさんないです。しかし、リバーサイドウォール鹿児島では色々な職種、業種、出身地の違う人がみんな仲間になっていきます。時々はジムで鍋をしたり、焼肉をしたりして一層の交流をはかっています。当ジムが鹿児島のクライミングにおける基地のようであればよいと考えています。
ボルダリングほど安いスポーツはない
ボルダリングというスポーツは本当にお金のかからないスポーツだと私は思います。例えば私は山岳部出身で登山が趣味だったのですが、登山というスポーツはやたらと金がかかります。例えば必要な装備で、北アルプスあたりの夏山で縦走をしようと思いますと登山靴、ザック、寝袋、シュラフカバー、雨具、上着、下着(化学繊維)、ナイフ、コンパスなどなど、それだけで10万円くらいはあっという間に飛んでしまいます。それで済めばよいのですが、鹿児島から長野まで移動しようとすれば、飛行機代だけで早割や特割を使ったって往復8万円近くはかかってしまいます。なるべく近隣の山を登るにしても毎回同じ山ばかりを登るわけにはいきませんから、熊本の阿蘇や大分の九重まで行くとなれば移動費も馬鹿になりません。
しかし、ボルダリングは道具がたった3つだけではじめられます。クライミングシューズ、チョークバック、チョークのたった3つだけです。道具は超シンプルですね。クライミングシューズは1万3千円前後しますが、一番高価なものをそろえたとしても2万円からお釣りがくるはずです。慣れてきたらマットも揃えたいですね。マットが意外に高価で3万5千円。たった5万円ちょっとでフル装備買えるアウトドアスポーツはなかなかないかもしれません。こんなにシンプルな道具だけで自然を楽しめる、私はボルダリングほどコストパフォーマンスの高いスポーツはないと考えています。
モチベーションが大切なスポーツ
クライミングというスポーツはモチベーション(やる気)が大切なスポーツだと思います。野球やサッカーのように誰かと戦っているわけではなく、自分と戦うスポーツです。今までできなかったこと、今まで登れなかったところをどのように登るのかを常に考えて、工夫し、時には筋力アップ、ストレッチで柔軟性をあげたり、減量したりすることによって、克服していきます。「登れても登れなくてもどうでもいい」くらいのモチベーションでは絶対長続きしないです。「意地でも登る、絶対登る!」という魂が大切です。
クライミングのビデオを見ていると核心のところで雄叫びをあげながら登っていくシーンがありますが、あれぐらいの気合でのぞまないと絶対に登れません。非常にストイックなスポーツですが、一度感動を味わうとやめられないものがあります。ぜひ日ごろから鍛錬して、たくさんの感動を味わって欲しいと思います。
スタッフ(代表者)の自己紹介
西村 正也(にしむら まさや) 1976年生まれ
福岡県出身 鹿児島大学山岳部出身
クライミングのジムを経営する人というのはバリバリ登れてコンペでは全国規模の大会で上位に入賞してというような方を想像されるかもしれませんが、私に限っては全く当てはまりません。どちらかというと全く逆でして、すごく下手クソなクライマーが練習をしていくうちにハード面の不備を感じまして、いろいろやっているうちにジムができてしまった。そういう感じでしょうか。
どちらかというと山屋からクライマーに転進し、クライミングジムを経営するようになってしまいました。クライミングに初めて触れたのは1995年、世の中はオウム事件・阪神大震災などで政情不安な世の中でした。大学の先輩に連れられ根占にヒッチハイクで行ってクライミングを始めたのがものの始まりです。
で、クライミングが大好きで・・・。と思いきやクライミングはどちらかというと苦手で、大好きだったのは沢登りでした。屋久島の宮之浦川、小楊子川、瀬切川、永田川、安房川、鯛ノ川などの沢を遡行しました。沢登りは登山の総合力が問われます。そこでクライミングの技術も必要になってくるので、金峯山でクライミングの練習をしたりしました。その頃はせいぜい5.10c程度しか登れませんでした。鹿児島に人工壁など皆無の時代だったので原付バイクで金峯山通いをしましたが、練習の効率も悪くなかなか上手くなりませんでした。
月日が経ちまして、仕事もするようになって登山から3年ほど完全に離れました。たまたま県立高校の情報Aというパソコンの授業で期限付きの臨時教員をすることになり、1年ほど時間ができました。そこではじめたのがフリークライミングでした。3年ぶりにやるフリークライミングは別世界でした。というのも完全に離れていた3年の間に人工壁ができ、実力のある人がたくさんいたからです。1年ほどフリークライミングのルートの練習に打ち込みました。5.9程度しか登れなかったのが1年で5.11b/cくらいまで登れるようになりました。
1年後、民間の会社に再就職しました。そしたら残業・残業で練習する時間がありません。鹿児島の人工壁は午後9時までしか利用できず、不自由を感じていました。そこで鹿児島大学山岳部の部室に通称「鹿大ウォール」を作りました。たった2.5メートルほどの高さしかなく、横幅も3メートル程度の小さな小さな壁でしたが、その頃はコンペなどをおこない、大変盛り上がっていました。
しかし、高さに制限がある以上、鹿大ウォールにも限界を感じ始めていました。そこに偶然見たネットの不動産情報で家の近くに貸倉庫があることを知りました。いろいろ広さ、利便性などを考えるボルダリングジムを作るには適した場所だということが分かってきました。
まず苦労したのが鹿児島においてクライミングの地位・認知度が非常に低かったということ。誰も異体の知れないスポーツに不動産を貸したいとは思わないわけですから、倉庫の大家さん、不動産屋さんを説得するのが大変でした。ロクスノの雑誌とホールドを見せてこういうのを作りたい!とアピールしまして無事貸してもらえることになりました。そんな感じで困難なことが多数ありましたが手作りで壁を作り、2006年7月にオープンしたのがリバーサイドウォール鹿児島です。
鹿児島には金峯山など近くに素晴らしい岩場があり、冬でも雪はほとんど降らない。ボルダリングをするには最高の場所なのに他県よりクライミングの発展が遅れている。もっともっと鹿児島においてクライミングが発展していてよいのではなかろうか。またもっと多くの人にクライミングのよさを知ってもらうためにはどういうことをしたらよいのか。ということを考えながら作ったのがリバーサイドウォール鹿児島であります。クライミングは日ごろのストレス解消や健康維持、そして職場・地域間の垣根を越えた交流ができるスポーツだと思います。
ぜひ、リバーサイドウォール鹿児島を通じてクライミングに触れる方が増え、皆がクライミングを通して交流を深めて頂ければ幸いです。
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